【IrSimple】について

■高速な赤外線通信

IrSimpleは赤外線を用いた通信方式で、ITXイー・グローバレッジとNTTドコモ、シャープ、早稲田大学が共同で開発したもので、赤外線通信の業界標準化団体「IrDA」(Infrared Data Association、赤外線データ通信協会)で、国際標準規格として採用されることも決定されました。

IrSimpleの特長は、これまでの赤外線通信と比較して非常に速いデータ送受信が行なえることにあり、同一の赤外線ハードウェアを利用する場合、実効データ転送速度は従来比で4〜10倍以上が実現が可能とされます。
「最大4Mbps」の通信方式同士で比較すると、従来のIrDAであれば約4〜約11秒かかる通信(200万画素カメラで撮影した約500KBの画像を転送)では、IrSimpleであれば約1秒で完了することができるます。

IrSimpleと従来方式との比較
(約500KBの画像伝送時の転送時間比較)
IrSimple-4M方式 IrDA-4M方式 IrDA-115K方式
約1秒 約4〜約11秒 約50〜100秒以上


■ハードウェアは従来のものが使用でき、プロトコルの変更で高速化

光や電波を使ってデータ通信を行なうには、データを送信する機械、受信する機械がそれぞれ一定の手順(プロトコル)に従って相手の存在を確認し合い、実際にデータを送信し、受信したデータの正当性の確認を行います。

従来のIrDAの手順は、相互に通信が可能であることを確認する作業が繰り返されるため、オーバーヘッドによって赤外線通信が本来実現できるデータ速度よりもかなり低いスピードでのデータ通信しかできませんでした。
IrSimpleは、この手順を効率化することでデータ通信を高速化しており、IrSimpleの大きな特長としては「ハードウェアは従来のIrDAと同じものがそのまま利用できる」いう点が挙げられます。

従い、IrSimpleはプロトコルスタックを置き換えるだけで、従来の赤外線ハードウェアを使用し高速なデータ通信を可能にします。また、プロトコルスタックに従来のIrDA相当の機能があれば互換性を保った通信も可能で、アプリケーションが対応していれば従来互換と高速なデータ通信のどちらも可能となります。